発信者情報開示請求は、インターネット上で誹謗中傷や権利侵害を受けた場合に、投稿者を特定するための手続きです。
実際に開示請求を検討する際、費用はどのくらいかかるのかと気になる人も多いのではないでしょうか。
発信者情報開示請求では、裁判所へ支払う費用だけでなく、弁護士へ依頼する場合は弁護士費用も発生します。
また、開示請求が成功したとしても、かかった費用の全額を相手に請求できるわけではありません。
そのため、手続きを進める前に、費用倒れになる可能性はあるのか、どのくらいの期間がかかるのかを理解しておくことが重要です。
本記事では、発信者情報開示請求にかかる費用相場や期間の目安、費用倒れになるケース、相手に請求できる費用の範囲などを解説します。
あわせて、弁護士へ依頼するメリットについても紹介しますので、参考にしてください。
・発信者情報開示請求で仮処分の申立てにかかる費用は、申立手数料(2,000円)・郵便切手(数千円程度)・担保金(10万円程度)
・発信者情報開示請求の訴訟にかかる費用は、申立手数料(従来型なら13,000円)・郵便切手(6,000円程度)
・発信者情報開示請求を弁護士に依頼する場合の費用は、相談料(30分5,000円〜1万円程度)・着手金(10万円〜30万円程度)・報酬金(10万円〜30万円程度)
・発信者情報開示請求にかかる期間の目安は、数か月から1年程度
目次
発信者情報開示請求で発生する費用相場
発信者情報開示請求では、申立手数料(収入印紙)や郵便切手(予納郵券)などの費用が発生します。
また、弁護士へ依頼する場合は相談料や着手金、報酬金などの弁護士費用も発生します。そのため、手続きを進める前に費用相場を把握しておくことが大切です。
発信者情報開示請求で発生する主な費用について解説します。
- 仮処分の申立てにかかる費用
- 発信者情報開示請求の訴訟にかかる費用
- 弁護士に依頼する場合の費用
仮処分の申立てにかかる費用
発信者情報開示請求では、SNS運営会社やサイト管理者に対して仮処分を申し立てることがあります。
仮処分とは、本格的な裁判の前に裁判所へ申し立てを行い、投稿の削除や発信者情報の開示などを求める手続きです。
仮処分を申し立てる際は、申立手数料(収入印紙)や郵便切手(予納郵券)などの費用が発生します。
また、場合によっては担保金を納めなければなりません。
申立手数料(収入印紙)
仮処分を申し立てる際は、裁判所へ申立手数料(収入印紙)を納める必要があります。
申立手数料は申立ての内容によって異なりますが、発信者情報開示請求の仮処分では一般的に2,000円です。
厳密には「債権者数×債務者数×2,000円」で計算されるため、複数のサイト運営者やSNS運営会社に対して同時に手続きを行う場合は、申立手数料が増えます。
郵便切手(予納郵券)
仮処分を申し立てる際は、申立手数料(収入印紙)とは別に、郵便切手(予納郵券)も必要です。
予納郵券とは、裁判所が当事者へ書類を送付する際に使用する郵便料金をあらかじめ納めるものです。
必要な金額は裁判所によって異なり、数千円程度が目安となります。
また、当事者の人数が増える場合や、送付する書類が多い場合は必要な金額も高くなります。
申立てを行う際は、事前に裁判所の案内を確認しておきましょう。
担保金
仮処分を申し立てる場合は、裁判所から担保金の納付を求められることがあります。
担保金とは、仮処分によって相手方に損害が発生した場合に備えて、一時的に裁判所へ預けるお金です。
発信者情報開示請求では10万円程度が目安とされていますが、裁判所や事案によって金額は異なります。
なお、担保金は申立手数料のように支払って終わりではありません。
手続き終了後に返還されるのが一般的ですが、返還まで数か月から1年以上かかるケースもあります。
そのため、開示請求を検討する際は、一時的に必要となる費用として準備しておきましょう。
発信者情報開示請求の訴訟にかかる費用
発信者情報開示請求では、投稿者を特定するために裁判所を利用した手続きが必要になることがあります。
その際は、仮処分とは別に申立手数料(収入印紙)や郵便切手(予納郵券)などの費用が発生します。
発信者情報開示請求では、仮処分だけで投稿者を特定できるとは限りません。
そのため、訴訟にかかる費用も考慮したうえで手続きを進めることが大切です。
申立手数料(収入印紙)
訴訟を提起する際は、申立手数料(収入印紙)が必要です。
申立手数料は利用する手続きによって異なります。例えば、従来型の発信者情報開示請求訴訟では、収入印紙が13,000円です。
一方で、2022年の法改正によって導入された発信者情報開示命令では、1申立てにつき1,000円の申立手数料が必要です。
発信者情報開示請求には複数の手続きがあり、どの手続きを利用するかによって必要な費用は変わります。
そのため、実際に手続きを進める際は、事前に必要な費用を確認しておきましょう。
郵便切手(予納郵券)
訴訟を提起する際は、申立手数料(収入印紙)とは別に、郵便切手(予納郵券)も必要です。
予納郵券とは、裁判所が当事者へ訴状や各種書類を送付する際に使用する郵便料金をあらかじめ納めるものです。
必要な金額は裁判所によって異なりますが、東京地方裁判所本庁などの主要な地方裁判所では、被告1名の場合で6,000円程度が目安とされています。
また、被告が増える場合は追加の送達費用が必要となり、被告1名につき2,000円~3,000円程度が加算されることが一般的です。
収入印紙や弁護士費用と比べると負担は大きくありませんが、発信者情報開示請求に必要な実費の一つとして把握しておきましょう。
弁護士に依頼する場合の費用
発信者情報開示請求を弁護士へ依頼する場合は、裁判所へ支払う費用とは別に弁護士費用が発生します。
弁護士費用の体系や金額は法律事務所によって異なりますが、一般的には相談料・着手金・報酬金などが必要です。
そのため、実際に依頼する前にどのような費用が発生するのか確認しておきましょう。
弁護士に依頼した場合に発生する主な費用について解説します。
相談料
弁護士へ相談する際は、相談料が発生する場合があります。
相談料の相場は30分5,000円〜1万円程度です。発信者情報開示請求に力を入れている法律事務所の中には、初回相談を無料としているところもあります。
電話相談やメール相談、オンライン相談、対面相談など相談方法はさまざまですが、料金体系は法律事務所ごとに異なるため、相談を申し込む前に費用を確認しておくことが大切です。
相談では、発信者情報開示請求が認められる可能性や必要な手続き、費用の見込みなどを確認できます。
実際に依頼するか迷っている段階でも相談できるため、まずは相談料の有無や料金体系を確認したうえで問い合わせてみるとよいでしょう。
着手金
着手金とは、弁護士へ正式に依頼する際に支払う費用です。開示請求が成功したかどうかにかかわらず発生するため、原則として返還されません。
着手金の相場は10万円〜30万円程度ですが、依頼する法律事務所や手続きの内容によって異なります。
また、発信者情報開示請求だけを依頼する場合と、その後の損害賠償請求まで依頼する場合では費用が変わることも少なくありません。
近年は、着手金を低く設定する代わりに報酬金を高めに設定している法律事務所や、着手金無料のプランを用意している法律事務所もあります。
そのため、総額でどのくらいの費用が発生するのか確認したうえで依頼先を選びましょう。
報酬金
報酬金とは、事件が一定の成果を得て終了した場合に支払う費用です。
報酬金の相場は10万円〜30万円程度ですが、法律事務所によって料金体系は異なります。
また、何をもって成果とするのかも法律事務所や契約内容によって異なりますので、必ず確認しておきましょう。
例えば、投稿者の特定に至った場合や、損害賠償請求で一定額を回収できた場合などが成果として設定されることがあります。
一部のみ認められた場合でも、成果の度合いに応じて報酬金が発生するケースもあります。
そのため、着手金だけでなく報酬金を含めた総額で比較することが大切です。
発信者情報開示請求にかかった費用は相手に請求できる?
発信者情報開示請求にかかった費用を調査費用として相手に請求することは可能です。
ただし、どの程度請求できるかは事案によって異なります。
過去の判例を見ても、開示請求にかかった費用の全額が認められたケースもあれば、一部のみ認められたケースもあります。
そのため、発信者情報開示請求が認められたとしても、支払った費用がそのまま返ってくるとは限りません。
発信者情報開示請求を行う際は、まずは自分で費用を負担することを前提に進めることが大切です。
発信者情報開示請求にかかる期間の目安
発信者情報開示請求は、申立てを行ってからすぐに投稿者を特定できるわけではありません。
必要な期間は利用する手続きや相手方の対応によって異なりますが、一般的には数か月から1年程度かかるケースが多くあります。
特に、複数の手続きが必要になった場合や、相手方が争っている場合はさらに長期間となることもあります。
また、インターネット上の接続記録(ログ)は一定期間が経過すると削除されることがあります。
そのため、発信者情報開示請求を検討している場合は、できるだけ早く手続きを開始することが重要です。
発信者情報開示請求にかかる期間の目安は以下のとおりです。
| 手続き | 期間の目安 |
|---|---|
| 発信者情報開示仮処分 | 1〜3か月程度 |
| 発信者情報開示請求訴訟 | 3〜6か月程度 |
| 発信者情報開示命令 | 2〜6か月程度 |
| 投稿者の特定までの合計期間 | 6か月〜1年程度 |
※事案や利用するサービスによって期間は異なります。
発信者情報開示請求の流れ
発信者情報開示請求は、単に裁判所へ申し立てれば終わる手続きではありません。
証拠の保存から投稿者の特定、その後の損害賠償請求まで複数の手続きを進める必要があります。
また、途中で必要な証拠が不足していると、投稿者を特定できないこともあります。
そのため、流れを理解したうえで適切に対応することが大切です。
発信者情報開示請求の一般的な流れを解説します。
- 証拠を保存する
- SNS運営会社やサイト管理者へ開示請求を行う
- プロバイダへ発信者情報開示請求を行う
- 投稿者を特定する投稿者を特定する投稿者を特定する
- 損害賠償請求や刑事告訴を検討する
関連記事:発信者情報開示請求の進め方|手続きの流れや費用、自分でできるのか解説
証拠を保存する
投稿が削除されると、後から内容を確認できなくなることがあります。
また、発信者情報開示請求では、どのような投稿によって権利侵害を受けたのかを示す証拠も必要です。
証拠を保存する際は、投稿内容だけでなく、投稿日時やURL、アカウント名なども分かる状態でスクリーンショットを撮影しておきましょう。
複数の投稿がある場合は、それぞれ保存しておくことが大切です。
証拠が不足していると開示請求が認められない可能性もあるため、できるだけ早い段階で保存しておきましょう。
SNS運営会社やサイト管理者へ開示請求を行う
証拠を保存した後は、SNS運営会社やサイト管理者に対して発信者情報の開示を求めます。
誹謗中傷の投稿が行われた場合、まずはX(旧Twitter)やInstagram(インスタ)、掲示板の運営会社などが保有しているIPアドレスやタイムスタンプなどの情報を取得する必要があります。
開示請求の方法はサービスによって異なりますが、任意での開示に応じてもらえない場合は、裁判所を通じた手続きが必要です。
なお、IPアドレスなどの接続記録は一定期間が経過すると削除されることがあります。
投稿者を特定したい場合は、できるだけ早く手続きを進めることが重要です。
関連記事:X(旧Twitter)で開示請求されたらどうする?対処法と流れ、慰謝料を解説
プロバイダへ発信者情報開示請求を行う
SNS運営会社やサイト管理者からIPアドレスなどの情報を取得した後は、その情報をもとにプロバイダへ発信者情報開示請求を行います。
プロバイダとは、インターネット接続サービスを提供している事業者のことです。例えば、ドコモやau、ソフトバンクなどが該当します。
SNS運営会社やサイト管理者が保有している情報だけでは、投稿者の氏名や住所までは分かりません。
そのため、IPアドレスなどをもとにプロバイダへ開示請求を行い、契約者情報の開示を求める必要があります。
なお、プロバイダが保有している接続記録にも保存期間があります。
時間が経過すると情報が削除される可能性があるため、取得した情報をもとに速やかに手続きを進めることが大切です。
投稿者を特定する投稿者を特定する投稿者を特定する
プロバイダから契約者情報が開示されると、投稿者の氏名や住所などを把握できます。
ただし、発信者情報開示請求が認められたからといって、必ずしも投稿者本人が特定できるとは限りません。
例えば、家族が契約している回線を利用していた場合は、開示されるのは契約者の情報です。
また、会社や学校のネットワークから投稿されていた場合は、開示された情報だけでは実際の投稿者を断定できないケースもあります。
そのため、開示された情報や投稿内容などを総合的に確認しながら、実際に投稿した人物を特定していきます。
損害賠償請求や刑事告訴を検討する
投稿者を特定できた後は、損害賠償請求や刑事告訴を検討します。
発信者情報開示請求は、あくまでも投稿者を特定するための手続きです。
そのため、投稿者が判明しただけでは問題が解決するとは限りません。
誹謗中傷によって精神的苦痛を受けた場合や、仕事や生活に支障が生じた場合は、慰謝料などの損害賠償を請求できる可能性があります。
また、脅迫や名誉毀損など犯罪に該当する可能性がある場合は、警察への相談や刑事告訴を検討することも選択肢の一つです。
どのような対応が適切かは投稿内容や被害の状況によって異なるため、必要に応じて弁護士へ相談しましょう。
関連記事:誹謗中傷はどこまでセーフ?違法になるラインと事例・対処法を解説
発信者情報開示請求は自分でもできる?
発信者情報開示請求では裁判所への申立てや証拠の準備などが必要になるため、一定の法律知識が求められます。
また、手続きに時間や手間がかかることから、弁護士へ依頼するケースも少なくありません。
発信者情報開示請求を自分で行うことは可能なのか、メリット・デメリットとあわせて解説します。
- 個人でも発信者情報開示請求は可能
- 自分で行うメリット
- 自分で行うデメリット
個人でも発信者情報開示請求は可能
発信者情報開示請求は、弁護士に依頼しなくても自分で行えます。
実際に、裁判所への申立てや必要書類の準備を自分で行い、発信者情報開示請求を進める人もいます。
そのため、弁護士費用を抑えたい場合は、自分で手続きを行うことも選択肢の一つです。
ただし、発信者情報開示請求では、権利侵害が認められることを法律的に説明しなければなりません。
また、裁判所へ提出する書類の作成や証拠の収集も必要です。
そのため、手続き自体は個人でも可能ですが、十分な準備をしたうえで進めることが重要です。
自分で行うメリット
発信者情報開示請求を自分で行う最大のメリットは、弁護士費用を抑えられることです。
弁護士へ依頼する場合は、相談料や着手金、報酬金などが発生します。
一方で、自分で手続きを進める場合は、収入印紙や郵便切手などの実費のみで済むため、費用負担を軽減できます。
また、自分のペースで手続きを進められることもメリットです。
弁護士との打ち合わせ日程を調整する必要がなく、必要書類の準備や申立てのタイミングも自分で決められます。
発信者情報開示請求にかかる費用を少しでも抑えたい場合は、自分で手続きを進めることも選択肢の一つです。
自分で行うデメリット
発信者情報開示請求を自分で行う場合は、費用を抑えられる一方で多くの負担が発生します。
発信者情報開示請求では、権利侵害が認められることを法律的に主張しなければなりません。
また、裁判所へ提出する申立書の作成や証拠の収集なども必要です。
書類に不備があった場合や主張が不十分だった場合は、手続きが長引いたり、開示請求が認められなかったりすることもあります。
裁判所や相手方とのやり取りも自分で対応しなければなりません。
発信者情報開示請求は複数の手続きを進める必要があるため、時間や手間がかかります。費用だけでなく、手続きの負担も考慮したうえで判断しましょう。
発信者情報開示請求は費用倒れになってしまうのか
発信者情報開示請求を検討している人の中には、かかった費用を回収できず費用倒れになるのではないかと不安に感じる人もいるでしょう。
実際に、発信者情報開示請求では裁判所へ支払う費用や弁護士費用などが発生します。
一方で、誹謗中傷による慰謝料は必ずしも高額になるとは限りません。そのため、事案によっては支払った費用の方が高くなるケースもあります。
発信者情報開示請求が費用倒れになるといわれる理由について解説します。
- 誹謗中傷の慰謝料は高額になりにくい
- 相手に請求できる弁護士費用は一部に限られる
- 費用倒れになったとしても開示請求する価値はある
誹謗中傷の慰謝料は高額になりにくい
誹謗中傷による慰謝料の金額は、個人に対する名誉毀損では10万円~50万円程度、侮辱では1万円~10万円程度が一般的です。
投稿内容や被害の程度によって異なりますが、あまり高額にはなりません。
一方で、発信者情報開示請求を弁護士へ依頼する場合は、着手金や報酬金などを含めて20万円~60万円程度の費用が発生します。
そのため、事案によっては慰謝料よりも費用の方が高額になることも少なくありません。
特に被害が比較的軽微なケースでは、費用倒れになる可能性があります。
発信者情報開示請求を検討している場合は、慰謝料の見込み額と開示請求にかかる費用を比較したうえで、弁護士へ依頼するか判断することが大切です。
相手に請求できる弁護士費用は一部に限られる
発信者情報開示請求にかかった弁護士費用は、すべて相手へ請求できるわけではありません。
実際に損害賠償請求が認められた場合でも、相手へ請求できる弁護士費用は一部に限られることが一般的です。
裁判では、認められた損害賠償額(慰謝料など)の1割程度が弁護士費用として認められるケースが多くあります。
例えば、慰謝料として30万円が認められた場合、弁護士費用として認められる金額は3万円程度です。
そのため、弁護士へ支払った費用の全額が返ってくるとは考えない方がよいでしょう。
費用倒れになったとしても開示請求する価値はある
発信者情報開示請求は、必ずしも慰謝料や弁護士費用の回収を目的とする手続きではありません。
誹謗中傷の投稿者を特定することで、投稿の削除を求めたり、今後の嫌がらせを防いだりできる場合があります。
また、投稿者に責任を追及する姿勢を示すことで、同様の被害の再発防止につながることもあります。
特に、勤務先や取引先への影響が生じている場合や、継続的な誹謗中傷を受けている場合は、慰謝料の金額だけでは判断できません。
費用倒れになる可能性があったとしても、被害の拡大を防ぐために開示請求を行う価値があることもあります。
発信者情報開示請求は弁護士への相談も検討しよう
発信者情報開示請求は個人でも行えますが、実際には複数の手続きや専門的な判断が必要になります。
また、投稿内容が権利侵害に当たるのか、開示請求が認められる可能性があるのかを判断するには法律の知識も欠かせません。
手続きの進め方を誤ると、時間や費用をかけても投稿者を特定できないことがあります。
発信者情報開示請求を弁護士へ依頼するメリットを解説します。
- 証拠の収集から依頼できる
- 手続きの負担を軽減できる
- 開示請求できる可能性があるか判断してもらえる
- 損害賠償請求まで一括して依頼できる
証拠の収集から依頼できる
発信者情報開示請求では、投稿内容やURL、投稿日時などの証拠を適切に保存することが重要です。
しかし、どの情報を保存すればよいのか分からなかったり、証拠として不十分だったりするケースも少なくありません。
証拠が不足していると、開示請求が認められない可能性もあります。
弁護士へ依頼した場合は、どのような証拠が必要なのかアドバイスを受けながら進められます。
状況に応じて証拠の収集方法もサポートしてもらえるため、適切な形で手続きを進めやすくなるでしょう。
手続きの負担を軽減できる
発信者情報開示請求では、裁判所への申立てや必要書類の作成、相手方とのやり取りなど、多くの手続きが必要です。
自分で進める場合は、制度の仕組みを調べながら対応しなければならず、時間や手間がかかります。
特に初めて手続きを行う場合は、何から始めればよいのか分からず負担を感じることもあるでしょう。
弁護士へ依頼した場合は、これらの手続きを任せられることがメリットです。
必要書類の作成や裁判所とのやり取りも対応してもらえるため、精神的な負担を軽減しながら手続きを進められます。
誹謗中傷による被害を受けている状況では、手続きの負担そのものが大きなストレスになることもあります。
負担を抑えながら進めたい場合は、弁護士への依頼も検討してみましょう。
開示請求できる可能性があるか判断してもらえる
発信者情報開示請求は、誹謗中傷の投稿があれば必ず認められるわけではありません。
例えば、単なる意見や感想と評価される場合は、発信者情報開示請求が認められないこともあります。
また、証拠が不足している場合や、権利侵害が明確ではない場合も開示が難しくなるでしょう。
弁護士へ相談した場合は、投稿内容や証拠を確認したうえで、発信者情報開示請求が認められる可能性があるか判断してもらえます。
開示が難しいケースであれば、手続きを進める前に把握できるため、無駄な費用や時間の発生を防げます。
発信者情報開示請求を行うべきか迷っている場合は、まず弁護士へ相談して見通しを確認するとよいでしょう。
損害賠償請求まで一括して依頼できる
発信者情報開示請求は、投稿者を特定して終わりではありません。
投稿者が判明した後は、慰謝料などの損害賠償請求を行うケースもあります。
しかし、損害賠償請求を行う場合は、相手方との示談交渉や裁判など新たな対応が必要です。
弁護士へ依頼している場合は、発信者情報開示請求だけでなく、その後の損害賠償請求まで一括して対応してもらえます。
新たに弁護士を探す必要がなく、これまでの経緯も共有されているため、スムーズに手続きを進められることがメリットです。
誹謗中傷による被害の回復を目指す場合は、投稿者の特定後も見据えて対応できる弁護士へ相談するとよいでしょう。
発信者情報開示請求の費用に関するよくある質問
発信者情報開示請求の費用に関するよくある質問を紹介します。
- 発信者情報開示請求の費用を安く抑える方法は?
- 爆サイ・雑談たぬき・Instagram(インスタ)・X(旧Twitter)で発信者情報開示請求の費用は変わるの?
- 発信者情報開示請求で法テラスは利用できる?
- SNSの発信者情報開示請求は個人でもできる?
発信者情報開示請求の費用を安く抑える方法は?
発信者情報開示請求の費用を安く抑えたい場合は、自分で手続きを進めることです。
自分で手続きを行う場合は収入印紙や郵便切手などの実費のみで済みます。
弁護士へ依頼する場合では、複数の法律事務所へ相談して費用を比較することが大切です。
法律事務所によって料金体系は異なるため、着手金や報酬金の金額に差が出ることもあります。
爆サイ・雑談たぬき・Instagram(インスタ)・X(旧Twitter)で発信者情報開示請求の費用は変わるの?
発信者情報開示請求にかかる費用は、利用するサービスによって異なる場合があります。
特に、X(Twitter)やInstagram(インスタ)、Facebook、Googleなどの海外企業が運営するサービスは、国内の掲示板やサイトと比べて手続きが複雑になる傾向があります。
そのため、弁護士費用が高くなるケースも少なくありません。
発信者情報開示請求で法テラスは利用できる?
発信者情報開示請求でも、一定の条件を満たしている場合は法テラスを利用できます。
法テラスとは、経済的に余裕がない人が法的トラブルについて相談しやすくするための公的な支援制度です。
無料法律相談や弁護士費用の立替制度などを利用できます。
ただし、誰でも利用できるわけではありません。収入や資産が一定基準以下であることなどの条件を満たす必要があります。
また、法テラスを利用した場合でも費用が免除されるわけではなく、立て替えてもらった費用は原則として返済しなければなりません。
そのため、利用を検討している場合は事前に条件や返済方法を確認しておきましょう。
SNSの発信者情報開示請求は個人でもできる?
SNSの発信者情報開示請求は、個人でも行えます。
実際に、X(Twitter)やInstagram(インスタ)、Facebookなどで誹謗中傷を受けた場合、自分で必要書類を準備して手続きを進めることは可能です。
ただし、発信者情報開示請求では、権利侵害が認められることを法律的に主張しなければなりません。
また、裁判所への申立てや証拠の収集なども必要になるため、専門的な知識が求められます。
まとめ
発信者情報開示請求には、裁判所へ支払う申立手数料や郵便切手(予納郵券)、担保金のほか、弁護士へ依頼する場合は相談料や着手金、報酬金などの費用が発生します。
手続きの内容や依頼する法律事務所によって金額は異なりますが、弁護士へ依頼する場合は数十万円程度の費用がかかることも少なくありません。
発信者情報開示請求は個人でも行えますが、証拠の収集や裁判所への申立てなど専門的な対応が必要です。
費用や手続きに不安がある場合は、発信者情報開示請求に詳しい弁護士へ相談しながら進めることをおすすめします。