Xで個人を特定する方法は?相手を訴えたい場合の対処法を徹底解説

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友人などの近況や現在のトレンドがいち早く知れることで人気のあるTwitterは、2023年に「X」へと変更になりました。

SNSの中でも人気の高いXで「誹謗中傷の内容が書き込まれていた」「誹謗中傷した相手を特定して損害賠償を請求したい」などのトラブルがあった人もいるのではないでしょうか。

自分の悪口などが何者かによってネット上に書き込まれていると、恐怖心や怒りが湧いてきますよね。記事では、Xでアカウントを特定する方法を解説しています。

その後に相手を訴えたい場合の対処法について説明しているので、ぜひ参考にしてください。

X(Twitter)でアカウントを特定する方法の3ステップ

ここでは、Xのアカウントを特定する方法について解説していきます。特定する流れは以下の通りです。

  • ステップ1:IPアドレスを取得する
  • ステップ2:IPアドレスからプロバイダを特定する
  • ステップ3:プロバイダから投稿者へ個人情報開示請求を依頼する

一つずつ確認していきましょう。

ステップ1:IPアドレスを取得する

まずXで個人情報を特定するには、運営会社に対してIPアドレスの開示請求を行う必要があります。IPアドレスとはスマホなどの電子機器に割り振られた番号のことで、個人を特定するためには必要なものです。

インターネットの住所のような役割を果たしています。

Xは誰でも匿名で利用できますが、運営側にはIPアドレスが必ず残っています。しかし、個人情報の観点から運営会社が開示請求に応じることはないでしょう。

その場合は「仮処分」という被害者の権利を守るために、正式な手続きの前の暫定的処置を行います。

IPアドレスの保存期間は3ヶ月と決まっているため、裁判にかかる期間や手間を想定して、最低でも被害を受けた1ヶ月後には、特定するための手続きに取り掛かっておきたいです。

ステップ2:IPアドレスからプロバイダを特定する

IPアドレスが判明しただけでは、アカウントは特定できません。IPアドレスからプロバイダという、回線をインターネットに繋げる事業者の特定をしなければなりません。

ネット上サービスの「IPアドレスからプロバイダーを検索 | IP SEARCH」を利用し、加害者の使用しているプロバイダを特定します。

IPアドレスは、8桁の番号やアルファベットが混ざっており、番号の情報からプロバイダを特定します。

ステップ3:プロバイダから投稿者へ個人情報開示請求を依頼する

プロバイダが特定できたら、次にプロバイダへ加害者の情報開示請求を行います。プロバイダは、加害者へ情報を開示して良いか許可を取ってくれます。

ですが、加害者はすんなりと自身の個人情報を開示することはありません。ほとんどの場合、発信者情報開示請求を行う場合は、裁判が必要になります。

一方で、これらの誹謗中傷トラブルの法的措置には被害者の負担が大きいと問題視され、2022年10月に「プロバイダ責任制限法」の改正が施行されました。

改正により、これまで2回の裁判が必要であったものが一度に行うことができ、被害者の負担が軽減されました。

さらに「非訟手続き」といった、通常の裁判手続きよりも簡易な方法で進められ、時間短縮にも繋がったそうです。

Xでアカウント特定に必要な情報開示請求が認められるケース

Xのアカウント特定をする際に、情報開示請求が認められるケースでは、事件性がある場合のみ適応されます。

ただ「Xで悪口を書かれた」だけでは、情報開示請求を行うことは厳しいでしょう。以下の4つのケースのような権利侵害を受けている場合は、情報開示請求が認められる場合があります。

  • ケース4:自分の社会的評価を下げるようなポストをされた場合
  • ケース1:悪口や中傷的な内容をポスト(ツイート)された場合
  • ケース2:自分の写真や動画が勝手にアップされた場合
  • ケース3:自分の個人情報を勝手にポストされた場合

一つずつ確認していきましょう。

ケース1:自分の社会的評価を下げるようなポストをされた場合

事実とは関係なく、公の場で個人の社会的価値を下げるような発言をした場合には「名誉毀損罪」が成立します。例えば以下のような発言です。

  • ◯◯は1人のスタッフをいじめて仲間はずれにしている最低な店員
  • あいつはお金がないし臭いから友達も彼女もいない

上記のような、具体的な内容をポストした場合に該当する可能性があります。名誉毀損罪が成立した場合、刑事責任として刑法第230条が成立します。

【名誉毀損】
第230条:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
引用:刑法 | e-Gov法令検索

ケース2:悪口や中傷的な内容をポスト(ツイート)された場合

みんなが閲覧できる場所で、個人に対し侮辱するような発言をした場合に「侮辱罪」が成立します。例えば以下のような発言です。

  • ◯◯は昔からバカで何もできない
  • 私はブスで太っている

上記のような発言は、名誉毀損罪と類似していますが微妙な違いがあります。名誉毀損は、事実に関わらず、具体的な内容で書かれていた際に成立します。

一方で、侮辱罪は具体的な内容は書かれておらず、ただ公然と相手の悪口を書いた場合に成立する罪です。

実際、名誉毀損罪の方が罪が重く、慰謝料の相場は高くなる傾向です。侮辱罪が成立する場合は、刑法第231条に該当します。

【侮辱】
第231条:事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
引用:刑法 | e-Gov法令検索

勾留とは、1日以上30日未満刑務所に拘束されるものです。科料とは、刑罰の一種で1000円以上1万円未満を支払う刑罰です。

ケース3:自分の写真や動画が勝手にアップされた場合

本人の許可なく、顔のはっきりとわかる写真や画像をXなどの拡散性の高い場所に載せた場合「肖像権侵害」に該当します。

肖像権の侵害は刑法に規定されておらず刑事責任として問えないため、犯罪行為にはなりません。しかし肖像権を侵害された場合、民法709条により損害賠償を請求できる可能性があります。

【不法行為による損害賠償】
第709条:故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
引用:民法 | e-Gov法令検索

ケース4:自分の個人情報を勝手にポストされた場合

個人情報を勝手にポストする場合も、「プライバシーの侵害」に該当します。個人情報とは以下の通りです。

  • 住所や電話番号
  • 家族構成
  • 家族構成
  • 前科
  • 病歴 など

プライバシーの侵害は、肖像権侵害と同様に刑法で罰する規定は定められておらず民法709条により損害賠償を請求できます。

Xでの誹謗中傷に関する被害者はどのくらい?

SNSが普及し続ける中で、Xでの誹謗中傷の被害はどのくらい起きているのでしょうか?ここでは、「インターネット上の違法・有害情報に関する流通実態 アンケート調査」をもとに、Xで誹謗中傷された人の割合について解説していきます。

誹謗中傷を受けたサービスはXが最多

SNS媒体 割合(複数回答あり)
Twitter 53.9%
Facebook・Instagram 14.7%
2ちゃんねる 13.2%

 

InstagramやTikTokなどさまざまなSNS媒体がありますが、これまで誹謗中傷に関する投稿を受けたことのあるサービスで最も多い媒体がXで53.9%でした。

次いでFacebook・Instagramが14.7%、2ちゃんねるの13.2%という結果でした。

特にXは、FacebookやInstagramよりも導入時期が早いことから、昔から馴染みのあるSNS媒体であるため利用者数が多く、誹謗中傷が増えたのではないかと考えられます。

さらに、最新情報がいち早く手に入ることや匿名で利用できるなどの観点から、Xは日本での普及率が高いことが挙げられます。

また、140字以内で自由にポストできる簡単さもあることも誹謗中傷が多い原因の一つとして考えられるでしょう。

Xで誹謗中傷された被害者は2割弱

誹謗中傷の目撃率が高いTwitterでは、約2割の人が誹謗中傷を受けたことがあると報告があります。では、被害経験を年代別に見ていきましょう。

年代 割合
15〜19歳 19.3%
20代 23.9%
30代 22.3%
40代 19.2%
50代 14.6%
60代以上 10.6%

 

誹謗中傷を経験したことのある人を年代別に見ると、一番多い年代は20代の23.9%と30代の22.3%、次いで10代の19.3%という結果でした。

やはりSNSの利用率が多い20〜30代の若者を中心に被害に遭っている人の割合が多いことがわかります。

最近では、60代以上のシニア世代のSNS使用率が増えていることから、約10割の人が誹謗中傷を受けたと報告されています。

Xで特定した相手を訴えたい場合は?

Xで特定した相手を訴える方法は、「民事責任」や「刑事責任」で問うことができます。

場合によっては、刑事責任だけでなく慰謝料などの損害賠償を請求できる可能性もあるため、民事責任と両面で問うことも可能です。

では、民事責任と刑事責任にはどういった違いがあるのでしょうか。内容を詳しく解説していきます。

民事責任として投稿者へ慰謝料を請求する

民事責任とは、被害者と加害者間で話し合い、損害賠償請求を請求するのか支払うのか話し合います。損害賠償請求とは相手の不法行為によって、個人の損害を賠償するように請求することです。

まずは、弁護士より被害者へ書類を送付して、裁判外で交渉を行います。ですが裁判外での交渉に応じない場合は、民事裁判を行い請求の検討が必要です。

民事裁判の場合は、被害者と加害者間で争い、誹謗中傷によっての損害をいくらの賠償金で償うのかが決定されます。

刑事責任として加害者へ刑事処罰を科す

刑事責任とは、Xの誹謗中傷が名誉毀損罪や侮辱罪など刑法上の罪に該当する場合、加害者が刑罰を受ける責任のことを指します。その場合は、刑事告訴を行うことも選択肢の一つでしょう。

刑事告訴とは、Xで誹謗中傷を受けた被害者が捜査機関に対して犯罪の事実を申し立て、相手の処罰を要求することです。侮辱罪や名誉毀損罪などは、被害者からの告訴(申告)がなければ、被害者を罪に問えない「親告罪」とされています。

そのため相手を訴えたい場合は、刑事告訴を行う必要があります。相手を刑事告訴する時点で相手は特定できている状態のため、告訴状が出れば警察によって相手が捜査され逮捕される流れです。

逮捕された後は、検察によって取り調べをされて裁判が必要な場合は起訴となり、裁判が不必要と判断されると不起訴になります。

起訴になった場合は、刑事裁判が開かれ有罪か無罪を判決される流れとなります。

Xのアカウント特定方法でよくあるQ&A

Xのアカウント特定方法でよくある質問について解説しています。

Q.警察に相談しても解決してくれますか?

A.警察は民事不介入のため、事件性がない限り動いてはくれません。

例えば、「DMで悪質なメッセージを送られてきた」や「ハンドルネームに対して嫌がらせを受けた」など事件性が低いと警察に対応してもらえない可能性が大きいです。

「インターネット上の誹謗中傷等への対応|警察庁Webサイト」では、インターネット上にある書き込みの相談窓口の案内があるため、参考にしてください。

Q.電話番号で特定する方法はありますか?

A.電話番号でアカウントを特定できません。

Xは匿名で利用できるため、電話番号やメールアドレスなどの個人情報は表示されません。

しかし、アカウントに連絡先をアップロードすると、X上で知り合いのアカウントを見つけられる可能性があります。

Xの「見つけやすさと連絡先」機能設定で、メールアドレスや電話番号で検索していることを許可しているアカウントであれば「おすすめアカウント」として表示されてフォローできるのです。

しかし、相手はハンドルネームなどで利用していることもあるため、名前から自分で推測することになります。

詳しくはX上で連絡先を見つける方法 – アップロードと管理に記載してあるので参考にしてください。

Q.Xの特定班はどうやって個人を特定するんですか?

A.特に投稿されている写真や画像から住所や本名を特定することが多いです。

特定班の活動の目的は、個人情報を特定して金銭を得たり、単なる興味本位で行ったりなどさまざまです。

Xでアカウントを特定する場合は迅速に対応しよう

XはSNSの中でも利用率が高く、情報が拡散されるスピードも早いため誹謗中傷に遭った場合は早めに対処しなければなりません。Xで誹謗中傷された場合、相手を特定する方法は以下の通りです。

  • 1.IPアドレスを開示請求する
  • 2.IPアドレスからプロバイダを特定する
  • 3.プロバイダから投稿者へ個人情報の開示請求を行う

ほとんどの場合は、個人情報保護の観点から運営会社やプロバイダが個人情報を開示することはありません。開示に応じない場合は、裁判が必要になります。

裁判を有利に進めるためにも、弁護士の力は必要となるでしょう。

しかし、弁護士は全ての手続きを行ってくれる代わりに、特定によって得られる金銭より特定にかかる弁護士費用の方が高くなるリスクがあります。

まずは弁護士へ無料相談を行い、金額面などに納得したうえで依頼するようにしましょう。

風評・誹謗中傷でお悩みの場合はすぐにご相談ください。

風評・誹謗中傷のお悩みを一人で解決するのは心身ともに負担が大きいです。ぜひ、専門家にご相談ください。

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